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縄延び、縄縮みとは

2024/10/4

「縄伸び」とは実際に測量した土地の面積(実測面積)が

登記簿に記載されている面積よりも大きいことをいい、
「縄縮み」とは実測面積が登記簿に記載されている面積よりも小さいことをいいます。

 

では「縄伸び」・「縄縮み」はどうして起こってしまうのでしょうか?

その由来は明治時代まで遡ります。明治初期に地租改正といって

全国的な測量が行われたのですが、その測量結果が後の土地台帳に引き継がれ、

やがては現在の登記面積にまでつながってきており、
そのことが「縄伸び」・「縄縮み」の発生原因となっています。

 

明治初期の測量ですので、当時の測量技術の問題や実際に測量を

行った人間のスキルの問題もありました。
ただ、それ以上に当時の所有者の意図的な部分も大いにあったのです。

 

縄伸びについて・・・当時も現在と同じように土地に関する税金、

年貢や地租が土地の面積に応じて課されていたので、
面積が小さければ小さいほど地租の負担が小さくなります。

ですので、所有者は実際の面積よりも小さく申告しました。
これが「縄伸び」の由来となっています。

 

縄縮みについて・・・地主が小作人などに小作料を請求する場合、

面積が大きければ大きいほど多額の小作料を徴収することができます。
また、土地を売却する際も面積が大きければ大きいほど売却価格が多額になります。
ですので、所有者は実際の面積よりも大きく申告しました。

これが「縄縮み」の由来となっています。

 

立場が変われば・・・はいつの時代も同じですね。
登記簿の地積を鵜呑みにするのではなく、

正確な土地の大きさを把握することは大切です。